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2009年04月18日
私がライブドアを嫌いな理由
悪役として定着したライブドアですが、私がこの会社を嫌いな理由は株主を破綻させたからではありません。ライブドアで損をした株主などリスクヘッジもできない付和雷同株主でしかないと思っています。
<<<<以下は例の事件の起こるかなり前の話です。>>>>
私が当時勤めていた会社にライブドアの人間から電話がありました。理由は電話では説明されませんでしたが来社して話をしたいとのことでしたので私が対応することにしました。
当日、生意気そうな若い人間が来て名刺交換の後に言った言葉が「御社は何をしていらっしゃる会社ですか?」でした。これを聞いたときは唖然としました、自分から面会を申し込んでおきながら相手の会社に「おたくってさぁ何やってんの?説明してよ」と質問しているのです。
バックグラウンドは多少想像できました。当時ライブドアはいろんな会社を売り買いして稼いでいることは聞いていました。私のいた会社の親会社は連続して年間100億円単位の赤字を出していましたからいいカモと思ったのでしょう。しかし私のいた会社は年間10億円の「利益」(売り上げではありません)をあげているとんでもない優良会社の孝行息子でした。
その利益に注目して買収を考えるのなら理解できます、赤字の親会社が子会社を切り売りすると考えることもあるでしょう。しかしいずれにしてもその会社の実態を調査してからでなければアクションを起こすことはできません。基本的な調査、それも帝国データバンクに調査を依頼するまでもなくWebサイトでわかるようなこともせず、相手の会社を訪問するようなやり方はビジネスとは呼べません。
あまりに馬鹿げた訪問に怒ることもできず、適当に話を合わせた後で丁重にお引き取りいただきました。もちろんそれ以降のコンタクトは一切お断りしました。
ライブドアが買収して高値で転売した会社はいろいろあります。一方面白いビジネスを展開していた会社がライブドアに買収された後不調になり結局つぶされた例も多くあります。せっかくの金の卵を産むニワトリを殺してしまう稚拙なやり方が疑問でしたが、この訪問でよく理解できました。いわゆるIT分野で大きく伸びた会社は多くの場合時代を先取りしていますが、ライブドアの場合は他人が良いと思い話題になったものに金を突っ込んで高値で売り抜けるだけの会社だったようです。時代を見る目もなく、まして技術を理解していない人間に「IT」という言葉を使われることはその世界で生きている私には我慢できません。
投稿者 tickets : 2009年04月18日 18:42