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2009年04月07日

ソフトのためにハードを買う

あるソフトウェアをやりたいためにハードウェアを購入することがあります。

最初はつげ義春の名作マンガを題材にした「ねじ式」というゲームでした。つげ義春の独特な世界観を的確に表現したこのゲームはとても気に入りました。問題は、このゲームはPC-9801用だったのですが私はApple-][しか持っていなかったことです。
悩んだ末に知人からPC-9801-U2を安く譲ってもらいましたが、立派なPCが新品で10万円以下で買える今とは違い、それなりのお値段はしました。
それでもこのゲームをやることができて満足しました。

最近では店頭で見たカプコンの「Lost Planet」のできがあまりに良いのでじっくりさわってみたくなりました。しかしX-Boxを購入するのは(他にろくなゲームがないため)ためらわれ、PC版を購入することにしました。ところが私が愛用しているRADEONシリーズのグラフィックスボードでは十分なパフォーマンスが得られないことがわかり、ゲーム自体がそれ用に最適化されているNVIDIAのグラフィックボードに入れ替えました。
さすがに専用グラフィックスボードだけあって、CPUはそれほど強力ではないのにもかかわらず、すばらしいグラフィックスを堪能できました。

ただNVIDIAは黒つぶれがひどく、DVD鑑賞には向かないのでその後またRADEONシリーズに積み替えてしまいました。

昔話になりますが、米国でApple-][が出始めた頃に、99ドルのVisiCalcというスプレッドシートソフトを使うために総額2千ドル近くをかけてApple-][とその周辺器を購入する人たちがいました。一見逆転しているように見えましたが、彼らにとってはビジネスを効率よく動かすための安い投資だったのでしょう。
ちょうどそのころ事務用コンピュータの導入が決まりDECのPDP-8の見積もりを取ったところ、2万ドル以上もするのにApple-][以下の機能しかないソフトウェア群しかないことにあきれました。たとえば経理計算の結果のデータをワードプロセッサで読み込む手段がなく、いったんプリントアウトしたものを見ながら手打ちしなければならなかったのです。
私はこの経験からソフトウェアを使うことが目的であって、ハードウェアはそのために仕方なく買う余分なものだと理解しました。

一方でハードウェアをいじることが好きな私はハードウェアそのものが目的になることもしばしばですが、それはまた別の話になるのでしょう。

投稿者 tickets : 2009年04月07日 01:01

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