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2009年04月08日

802.11nの実力

自宅内のLANはGbEで統一したので無線LANの高速化に取り組みました。

802.11nの規格はいつまでもドラフトのままなので手を出さずにいましたが、最近は商品も増えたのである程度安定したと判断して導入しました。ASUSのネットブックS101Hにはもともと802.11nが搭載されていることも理由の一つでした。

まず秋葉のジャンク屋の開店セールでPlanexのMZK-W04N-PK2を入手しました。PCカードの子機もついて4,980円と安かったのですが、接続に問題が出ました。S101Hとはどうやっても802.11g(54Mbps)でしかつながりません。なんとか11nの表示が出るようにしたものの速度は54Mbpsにしかなりません。ドライバをいろいろなバージョンで試してもだめで、無線、有線区間のオーバーオールのスループットは16Mbps程度しか出ませんでした。
また、セットにはPCカードの子機が附属していたのですが、私のDELLのノートPCはExpressカードスロットしかなく使用できません。しかたなくまたジャンク屋でCoregaの安物のUSB子機を購入して試しましたが、こちらもよい結果は出ません。

そんなとき、秋葉でMiniPCIの無線LANカードでWiMAX対応のもの(搭載チップはIntelの5350)が3,980円で出ました。話の種に購入してS101Hに組み込んでみると、とても調子が良いのです。Intelのサイトから落としたドライバ等ではUQ WiMAXの電波は受けることもできない(周波数などが異なるようです)のですが、802.11nでは簡単にPlanexのルータに接続でき無線区間は300Mbpsになりました。この状態でオーバーオールのスループットは最大で40Mbpsぐらいになり、802.11gの実効スループットを大幅に上回りました(このとき有線接続のスループットは80Mbpsぐらい出ていました)なお帯域は当然40MHzに広げた設定にしてあります。

実はテストしている間にPlanexのサポートのあまりのひどさにうんざりしていたのでネットで評判のよかったBuffaloのWZR-HP-G300NHを注文しました。ちなみにPlanexのサポート番号(0120)に電話すると「今混み合っているので別の番号にかけ直してください」とのアナウンスの後で強制的に切られてしまいます。そしてアナウンスされたのは有料の番号で、こちらにかけると運良くつながってもさんざん待たされたあげく(この間課金されます)にやはり強制的に切られてしまいます。なにかと問題の多い商品を出しているメーカーなのにこのサポートではお話になりません。

なにはともあれBuffaloのルータが届きPlanexと入れ替えましたが、スループットは特に変化がありませんでした。同時に購入したBuffaloのUSBタイプの子機をDELLのノートPCで使用するとS101Hと同様のスループットで快適に使用でき、当初の目的は達したので802.11n化作業を終了しました。

結局802.11nにすると802.11gより確実にスループットが上がるものの、無線区間の300Mbpsという数字からすると40Mbpsという実効スループットは満足できるものではありません。802.11b/gの経験から無線区間のスループットは概ね接続速度の1/4程度と見ていたので300Mbps区間では70〜80Mbps程度を期待していたのですが、その半分程度しか出ていません。
また、親機との距離がちょっと離れると(15m程度)スループットが半分以下に落ちてしまう点も納得できません。ドラフトが外れて正式規格になったとしてもこのような基本的な点が大幅に改善されるとは考えにくいので、所詮この程度とあきらめるしかないのかもしれません。ネットの情報ではUQ WiMAXも最良と思われる環境でも10Mbps出るかどうかという程度のようです。

今回の教訓は「安物買いの銭失い」ですが余ったPlanexのルータをどうしようかと思案しています。

投稿者 tickets : 2009年04月08日 09:00

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