初号機 |
これは費用を最も抑えて製作した物です。バッテリーはAutobacs などで販売されている自動車用の37Ah の容量の最も安い物、3,980 円を使用しています。ソーラーパネルも秋月電子の12Wタイプ、コントローラも最も安い物を使用しています。インバータは300Wもしくは150Wのものをシガーライターソケットに接続して使うようにしています。
結論から言って、このバッテリーを満充電すると42インチの大型TV を4時間半連続して見ることができ、コストパフォーマンスは極めて良い物になりました。ただバッテリーは倒すと希硫酸が流れ出るおそれがありますし、充電時には水素ガスが出る可能性もあるので安全性の点では万全とは言いがたいものです。
バッテリーとコントローラ、シガレットソケット、電圧計、電流計です。 上部には充電状態を見るメーターを取り付けてあります。 左が電圧計、右が充電電流計です。充電電流はかなり低いのでフルスケール75mAで使用しています。また放電電流は計測していません。 コントローラーも一番安い物なので表示は充電を示すLED インジケータのみです。ACを使用するときはこのような単体のインバータを使用します。
壱号機 |
ネットでの知人もソーラーバッテリーに興味を持っていたので、初号機のノウハウを生かして壱号機を製作しました。壱号機のコンセプトは安全と使いやすさです。電気の知識をあまり持たない方が操作しても安全なようにバッテリーは液漏れ、ガス漏れの起こらないシールドバッテリーで、秋月電子で売っている最も大きな26Ah を使用しました。
また、バッテリーが重い(9.7kg!)ので移動が容易なようにキャリアに搭載し、 全てのパーツを一体にして使いやすいようにしました。ソーラーパネルは本体に蝶番で固定して角度を変えられるようにするとともに、取り外して延長ケーブルで本体から離れた所にも設置出来るようにしました。AC も容易に取り出せるようにインバータも内蔵しました。
ソーラーパネルの本体は防水のようなのですが、コネクタ部分は防水コネクタではなく、本体は一切防水加工をしていないので基本的に水がかかる場所では使用できません。ソーラーパネルに延長ケーブルを接続し、コネクタ部分を自己融着テープで防水すればパネルのみ屋外に出して使用できると思いますが、本システムの仕様外になります。
費用は予定を上回り3万円弱になりました。またバッテリーが安全性を優先し、かつ自動車用より30%低い容量ということもあり、42インチTV の連続動作は30分と初号機をかなり下回る結果となりましたが、表示機能付きのコントローラでバッテリーの残容量や充放電の電流などが容易に確認できるので使い勝手は格段に向上しました。
これはこのコントローラがディープサイクルを禁止する設定になっているためのようです。デフォルトでは11.4V で動作を停止するようになっていて設定を変更しても11.0V までしか下げることができません。本来の鉛蓄電池の放電終止電圧は7.6V ですので、ずいぶんと余裕を見た電圧になっています。インバータをバッテリーに直結すればインバータが動作する限界の電圧まで使用できると思いますが、そこまで電圧が下がってしまうとコントローラが異常と判断して充電しなくなるおそれがあるので、これは仕方ないとあきらめるしかなさそうです。これによりバッテリーの寿命は飛躍的に伸びることが予想されるのが救いです。TV の電源が落ちた状態でバッテリー残量は6% なので結構使い切ってくれてはいます、ここから直射日光に当てて約四時間経ったところで43%まで回復しました。しかしこの時点で太陽が木の陰に入り、メーター読みでは充電は0.0A になったのでソーラーセルを屋内に収納して一応窓から外に向けておきました。日射の良い場所であればこの倍の時間ほど照射できるので、負荷無しなら一日で空から回復できそうですし、バッテリーを使い切らないように注意すれば充電しながらでも使用できます。
なお、43%時点でソーラーパネルを屋内に入れて窓際に置いていたところ46%にまで充電されているので、直射日光が当たらなくても微々たるものとはいえ充電しています。しかしその後さらに陽が陰った後に43% にまで下がってしまったので夜はマスタースイッチを切っておくのがよさそうです。
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コントローラの表示 |
製作中の写真 |
各パーツと製作途中の写真です、完成写真からはわからないディテイルをご覧いただけます。
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バッテリーは重量があるので20mm厚の木の板に載せて強力両面テープを使用して滑りを止めてさらに太い結束バンドで固定してあります。この板は左右に鬼目ナットと呼ばれる埋め込みナットを入れてあり、筐体と6mmΦのボルトで固定してあります。バッテリーと筐体の隙間には厚いスポンジゴムを入れて振動や衝撃で動いてしまうことを防止しています。 |
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筐体にはホームセンターで見つけた鉄製の傘立てを使用しました。ちょうどバッテリーが入る大きさで十分な強度もあり通気性も高いので熱がこもる心配もありません。 |
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使用したシガーソケットです、内部から3mmΦのビスを四本出してトレイに固定しています。パイロットランプが付いているので全体のパイロットランプとしています。 |
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トレイの下には銅パイプを二本渡して上部トレイを支えています。トレイはこの他にボルト二本で外れないように固定されています。 |
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筐体上部にはソーラーパネルを固定、取り外しするための取り外し可能な蝶番が取り付けてあります。 |
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マニュアル(暫定版) |
実体配線図 |
パーツ価格表(2013年4月時点) |
購入元 |
アイテム |
単価 |
数量 |
小計 |
秋月電子通商 | 鉛蓄電池 | 5,500 | 1 | 5,500 |
DC/AC インバータ 300W |
2,700 | 1 | 2,700 | |
充電コントローラ | 6,000 | 1 | 6,000 | |
充電コントローラ | 4,000 | 1 | 4,000 | |
ソーラーパネル | 3,800 | 1 | 3,800 | |
GENO | 三連シガーソケット | 499 | 2 | 998 |
シガーソケット用USBアダプタ | 200 | 2 | 400 | |
三月兎 | キャリア | 780 | 1 | 780 |
ホームセンター | 1x4材 | 178 | 1 | 178 |
蝶番 | 346 | 1 | 346 | |
PCマルチシュウノウBOX | 498 | 1 | 498 | |
傘立て | 998 | 1 | 998 | |
Super Autobacs | カプラー(コネクタ) | 168 | 2 | 336 |
ヒューズ30A | 157 | 2 | 314 | |
ヒューズ20A | 157 | 1 | 157 | |
管ヒューズ30A | 105 | 2 | 210 | |
合計 | 27,215 |
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