JBLの小型モニターのControlシリーズの中でも若干大きめのControl5の中古を入手したのでウーファを貼り替えて再生しました。DVDサラウンドのちょっとぜいたくなフロントスピーカにする予定です。
エッジの入手 張り替え作業 試聴 |
思っていたよりも厚手でした。
スピーカを分解してユニットを取り出す
スピーカのクリーニング
エッジの貼り付け
スピーカの組み立て
スピーカの分解
フロントのグリルを取り外します。
四隅がブチルゴムで固定してありましたが、指先をかけてゆっくり持ち上げれば外れます。6本のネジを6角レンチ(ヘキサレンチ)で取り外します。 フロントパネルはこのようにはずれます。
線を引きちぎらないように注意します。はずしたフロントパネルからウーファユニットを取り外します。 配線をクリップを抜いて外します。 ウーファはネジ4カ所で固定されています。 表面のボルト(ヘキサ)を回しても裏のナットが空回りしてしまうので、ナットをラジオペンチなどで固定して取り外します。 取り外したウーファです。
クリーニング
エッジは完全に崩れてしまっていますが、ガスケット(空気漏れどめの厚紙)はしっかりしているので再使用できます。 劣化したウレタンエッジを丁寧に取り除きます。 カッターでフレームの周辺のガスケットを取り外します。ガスケットは再使用するので丁寧にはがします、4分割されているので比較的簡単に取り外せました。
フレームには劣化したウレタンエッジや糊が残るのでラッカーシンナーとマイナスドライバーできれいに取り除きます。コーンの裏側に残っているウレタンエッジと糊は特に丁寧に取り除きます。ここに新しいエッジを貼り付けるので糊やウレタンが残っていると空気漏れの原因となります。
コーンを傷めないように、シンナーで柔らかくしてから時間をかけて作業します。フレームのクリーニングが済んだウーファです。
新しいエッジの貼り付け
購入した新しいエッジです。 新しいエッジをコーンの裏側に入れて位置決めをします。
位置が決まったらコーン紙の端を持ち上げて裏側にゴム用接着剤(ボンドG)か酢酸ビニール系接着剤(ボンド)を均等に塗ります。
コーン紙とエッジを押さえて接着します。接着剤が乾燥するまで隙間ができないように頻繁に押さえます。
接着剤が乾いたらフレームのネジ穴に合わせてエッジを切り取ります。続いてフレームの周辺にゴム用の接着剤を均等に塗ってエッジの外側を固定します。コーンを軽く押してガリガリ当たらないことを確認し ながら慎重に位置を決めます。
エッジとフレームを押さえて隙間ができないように接着します。最後に取り外したガスケットを接着します。
接着後は平らな面に伏せて上から重しをのせてガスケット、エッジが平らに接着されるようにします。
組み立て
スピーカの組み立ては下のように分解の逆の手順で行います。
以前行った Control 3 Pro と L-26 の張り替えは簡単だったのですが、Control 5 は意外に手間取りました。
まず、もともと使用されていた接着剤が乾燥して固くなっており、シンナーでしっかり溶かさないときれいに取り除けませんでした。
次にゴムエッジの取り扱いに苦労しました。コーン紙との接着には酢酸ビニール系接着剤を使用しましたが、相手がゴムなので乾燥に時間がかかり頻繁に指で押さえなければなりませんでした。 しかし乾燥してしまえばしっかりついているようです。
さらにこのゴムエッジがコーンの傾斜とぴったり合わないために貼り付けるとエッジの外側が浮いてしまいます。そのためフレームにもうまくなじまず、接着剤で無理に固定することになりました。 結構厚いゴムなのでこのストレスが音や接着強度に影響しないか気になります。ウレタンフォームか布のエッジの方がよさそうです。
試聴してみると思ったほど低音が出ません。エンクロージャ容積はControl 1 や Control 3 Pro の何倍もあるのに高域よりのバランスの悪い音です。新しいエッジがまだ固いためもあるのですが、なじんでくれば低音が出るようになるのか、祈る気持ちでエージングをしています。