工具、端子

クルマいじりをする時に使用する工具や端子について基礎的なことを解説しました。

  「圧着端子」とは?  
  エーモンのターミナルセット E2  
     
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「圧着端子」とは?

クルマに使われる端子で電工ペンチなどの工具でくわえて線を固定するものには大きく分けて2種類あり「圧着端子」と呼ばれるものはそのうちのひとつでしかありません。

「圧着端子」は半田付けより信頼性を高める目的で開発されたもので、丸い金属の筒の中に配線を通し、外から強い力で筒をつぶします。筒と配線の金属は圧力で接触した部分が一部合金になるので電気抵抗が少なくなる上に、外気から遮断されるので 酸化、腐食も避けられます。
ただ圧着端子は高価です、また使用する配線と圧着端子の規格を厳密に合わせないと逆効果になります。

これに対してかしめるタイプの端子(正式な名称は知りません)では配線に金具を食い込ませて 固定するだけで合金にはなりません、このため外気による酸化、腐食で接触不良をおこしやすくなりますし、固定が不十分だとゆるみの原因になります。

 圧着端子
これが圧着端子です。
根元の筒の部分に配線を通して専用の圧着工具で圧着します。
圧着型のギボシ(オス)です、半透明のスリーブごと圧着するタイプです。
価格が高いことと入手が少し難しいのが難点です。
2本の線をつき合わせて接続する圧着端子です、線の延長などに便利ですが同じサイズの線でないと片方が圧着不良になるおそれがあります。

奥は赤色スリーブ、手前は透明スリーブで、どちらもスリーブごと圧着します。

圧着工具の例です、強い圧力が必要なのでテコの原理を利用しています。
手で握っていってあるところまで閉じないと開くことができないロック機構がついています。これにより常に規定の圧力が加えられるようになっています。
写真は一般的なタイプなので下の突起が筒の一部を押しつぶして圧着します。
高価なタイプでは筒全体の直径を縮めて圧着するようです。

写真の工具は8□(スクエア)までの圧着ができます、それ以上の太さの線は油圧 工具や電動工具を使用することが多くなります。

   
かしめ端子
これはかしめるタイプのギボシです、根元の両側に配線を押さえる耳(ツメ)が出ています。

カー用品店ならどこでも入手できます。

電工ペンチの例です。
かしめるにはそれほど強い力は必要ないので、テコは使っていません。
かしめる部分の一方がM字型になっているのが圧着工具と違っています。
ここで端子の耳(ツメ)を折り返して配線に食い込ませます。

私はこのタイプのペンチは今回初めて使用しました。

それでは平型端子をかしめてみます。
2□(スクエア)の線を使用しています。
芯線を小さな耳(ツメ)の中に入れます。
2□の線なので電工ペンチの1.25-2.0のかしめ穴でかしめます。
ペンチのM字型が上に来るようにします。
しっかりとかしめて線を固定します。
かしめた部分を半田付けすれば外気による酸化=接触不良の心配がなくなります。なおこの時点で半田付けすればビニール被覆が溶け ることを防げます。
今度はビニール被覆の部分をかしめます。
被覆の分だけ太くなるので3.0-5.0のかしめ穴を使用します。
これで線はがっちりと固定されました。
スリーブをかぶせて完成です。
当然ですがスリーブははじめに配線に通しておきます。
   

 

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エーモンのターミナルセット E2

エーモンには電工ペンチと端子をセットにしたものが何種類かあります。私は「ターミナルセット」Item No.E2を買ってみました。
このセットの特徴は圧着端子ではなく「かしめるタイプ」の端子のセットで、電工ペンチが入っています。
かしめただけではゆるんだり接触不良を起こすおそれがあります、芯線をかしめた後で半田付けしておくとよいでしょう。

1,500円くらいで、かしめ用の電工ペンチとギボシ、平型端子などがセットになっています。
クルマの配線をいじるのに便利な工具と端子がセットになっています。
裏面の説明です。
オス(左)とメス(右)のギボシ
ギボシのスリーブ2種
オス(左)メス(右)の平型端子
  平型端子のスリーブ
丸型端子(8Φ)
クワ型端子(6Φ)
丸型端子、クワ型端子用スリーブ
   

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