バッテリーの突然死

人ごとだとばかり思っていましたが、私のところにも来てしまいました。朝エンジンをかけようとイグニッションキーをひねったらスタータが回りません。しばらく経ってから試しても同じです。

購入してまだ2年経っていませんし最低でも週一回は走っています、昨日までも特に電圧低下の兆候はありませんでした。今までの経験ではバッテリーがへたってくるとヘッドライトの明るさがエンジン回転数に応じて明るくなったり暗くなったりします。その状態でもエンジンがかかりにくくなる(クランク時間が長くなる)ことはあってもいきなりスタータが動かなくなるということはありません 。

状態を観察してみると、どうもスタータに電流が流れていないようです。
へたったバッテリーでスタータを動かそうとすると電圧が極端に低下して時計が狂ったり、ラジオの受信メモリーがとんだりしますがそのようなことはありません。イグニッションキーをひねってもスタータに電流が流れた時に発生するガコッといった音も振動もありません 、メーターパネルの表示が暗くなることもありません。

私の想像ですがバッテリーの電圧が一定以下に下がると安全装置が働いてスタータ回路を切るのではないでしょうか?

分析はここまでにしてバッテリー充電器を引っ張り出して充電しました。ジャンク屋で購入した小さな充電器ですが20分ほど充電してから試すと驚いたことにエンジンがかかりました。最初のクランキングは 少し長かったものの一度かかってしまえばなんの問題もありません。そのまま外出して途中で何度もエンジンを切りましたが、その都度問題なく再始動できました。
少しの充電で復活するのですから判定が厳しすぎる気がします。

ドライバー側からすれば突然バッテリーが完全にダメになってしまうのですから大問題です。従来のクルマなら予兆もありますし、バッテリーをだましだましエンジンをかけることもできま したが、アテンザでは予兆も無しに突然お手上げになってしまいます。

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充電

以前別の用途で買ったバッテリー充電器です、ジャンク屋で1、000円くらいでした。こんなもので55Ahのバッテリーを充電できるのかと不安でしたが、今回は十分役目を果たしてくれました。

右のスライドスイッチが電源スイッチで、上の赤いLEDが電源ランプ、下の緑色のLEDは充電中に点灯します。
裏には出力14.9V、2.8Aと書いてありますが、中のトランスの大きさから考えてそんなには流せないと思います。
充電ケーブルをバッテリーターミナルにつなぎました。
この充電器は原始的な充電方式で電流容量も低いので過大な電圧がかかるとは思えずケーブルはつないだままです。ただしイグニッションキーは抜いておきました。

パルス充電など高度な充電方式の場合は+12Vラインに高い電圧が発生する可能性があるので必ずケーブルを外します。

   

バッテリー電圧の推移(あて蔵さんのデータ

あて蔵さんが測定されたデータを掲載いたします、あて蔵さんのサイトで公開されたもの を許可をいただいて転載しました。
アテンザの始動時のバッテリー電圧の推移を測定した物で、新旧二つのバッテリーの測定値を比較することができます。
始動時のバッテリーの挙動については、いろいろ語られますが、開放(無負荷)、Acc状態(軽負荷)、始動時(重負荷)の実測電圧とその推移というデータは貴重な物です。

旧バッテリー:購入時実装のGS80D26L 2年半使用、特に問題なし
新バッテリー:BOSCH MegaPower 85D23L 新品
車輌:アテンザ MC前 23Sワゴン 4WD

3台で測定したバッテリー5つのデータですあて蔵さんが測定されたデータをいただいて、てけが作成しました。

車種 バッテリー 使用年数
23Zワゴン(てけ 純正55D23L 約2年使用
BOSCH 85D23L 新品
23Sワゴン4WD
あて蔵さん
純正80D23L 約2年使用
BOSCH 85D23L 新品
23S(FATれっくさん Optima 1年以上 新品(訂正)

始動時の最低電圧を示した時間を起点(0)にしたグラフです。時間軸を完全には合わせてないのでグラフ間で誤差があります 、また時間軸の数値は相対値で実時間ではありません。

このデータではバッテリー(純正)が古くなったから始動時の電圧が低くなるのか、BOSCHだから電圧低下が少ないのかは不明です。とは言え新品のBOSCHはとても良いということは明らかです、特価で10,000円以下で入手できたことを考えると申し分ありません。

Optimaはきわめて優秀です、新品同士で比べてもBOSCHより電圧低下が1V近く少なくなっています。 しかもこのOptimaはターミナルのゆるみで一度あげてしまい再充電したバッテリーだそうです。
Opitimaおそるべし!(価格も)

あて蔵さんの例ではエンジン始動後しばらく低めの電圧ですが、これが4WDの特性なのかあるいは下記の条件の違いによるものかは現時点では判断が付きません。
(注)あて蔵さんの場合は長時間停止していた状態からのテスト(コールドスタート)ですが、てけの場合はかなり走った後で一旦エンジンを切った状態からのテスト(ウォームスタート)です、条件がかなり異なります。

 あて蔵さんのサイトです

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問題点

私のアテンザではバッテリー電圧は下表のように変化しました。

状 態 バッテリー電圧
始動不可の状態 * 11.2V
充電器で充電中 11.5→12.5V
20分充電後
エンジン始動できました
12.5V
以下は翌朝測定の値
無負荷の電圧 12.4V
無負荷で解錠 ** 12V以下に低下
Accポジション 12.2V
エンジンをかけた状態 14.4V
エンジンを切ってAcc(5分後) 12.4V

* 「始動不可の状態」の電圧はAccの状態なので無負荷ではありません。
** 解錠/施錠時はロックを動かすプランジャーに大きな電流が流れるので一時的に電圧が大きく下がります。

充電器が仮に表記以上の3Aで充電したとして20分=1/3時間ですから充電量は1Ah以下(効率は100%より低い)です、55Ahに対して2%以下の不足でしかありません。これを補ったことで「どうやっても始動できない」エンジンが「一発で始動」に変わったのです。

逆にみれば「一発始動」できるエンジンがたった2%の充電量低下で「始動不可能」に変わってしまっていたのですから「始動不可」と判定する基準が間違っていると しか思えません。

人里はなれたところでエンジンがかからなくなるリスクとラジオのメモリーがとぶリスク、どちらを回避すべきなのかMazdaの判断は常識とは異なっているようです。

せめて緊急避難のために安全装置を一時的に無効にする方法を用意して欲しいものです。

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